映画鑑賞:優しい12人の日本人(2020.6.25)
陪審員に選ばれた12人の男女が、とある会議室に集められる。彼らは裁判を傍聴し、この場で被告人が有罪か無罪かを決定しなければならない。12人全員の合意がなければ、評決は成立しない決まりになっていた。・・U-NEXTのテレビ画面参照
陪審員1号(塩見三省)・2号(相島一之)・3号(上田耕一)・4号(二瓶鮫一)・5号(中村まりえ)・6号(大河内浩)・7号(梶原善)・8号(山下容莉枝)・9号(村松克己)・10号(林美智子)・11号(豊川悦司)・12号(加藤義博)が順番に並ぶ。・・1号は写真の正面右側
監督: 中原俊 作・演出:三谷幸喜
脚本: 三谷幸喜・東京サンシャインボーイズ
製作:岡田裕 配給: アルゴプロジェクト
公開:1991年12月 上映時間:116分
21歳の母親はヒモ状態の夫に愛想を尽かし、5歳になる息子と家を出ていた。夫は復縁を望んでおり、夜の歩道で彼女に襲いかかる。2人はもみ合いとなり、道路側によろめいた夫はトラックにはねられ死亡する。彼女は殺意を否定し、無罪を主張していた。
陪審委員長:陪審員1号(塩見三省)はあれこれ文句を言われ、ひとまず「被告が有罪か無罪か」で多数決を取る事にする。全員が無罪に手をあげ、呆気なく会議は終了する。陪審員2号(相島一之)は「きちんと話し合いましょう」と言い始める。しかし相島は皆から、では何故無罪に賛成したと責められる。
無罪だと思った理由を端から順番に述べることになり、明確な根拠を持たない陪審員10号(林美智子)は困り果てる。それでも厳しく相島(2号)に追求され、林は鼻血を出してしまう。
陪審員3号(上田耕一)は説明ができないまま、悩んで「パス」をする。
陪審員4号(二瓶鮫一)は「フィーリングかな」と頼りないことを言う。相島(2号)に怒られたので、二瓶は頑張って話し始めるが、結局は「悪い人には見えなかったから」と言う結論に至る。
メモ魔の陪審員5号(中村まりえ)は、手帳にメモした事件の経過を読み始める。そして自分の意見は全く述べないまま、メモを読み終えて座ってしまう。
中村(5号)は「人の嘘を見抜ける」と言い出し、陪審員9号(村松克己)にやり込められてしまう。インテリの村松は、検察側が被告の殺意を立証できなかった以上、彼女は無罪だ」と論理的な意見を述べる。
陪審員7号(梶原善)は、被害者のようなダメ男が個人的に嫌いなので、「自分は有罪でも無罪だ」とめちゃくちゃなことを言う。
陪審員6号(大河内浩)は「自分の考えは村松(9号)とほぼ同じ」という戦法で逃げ切る。
陪審員8号(山下容莉枝)はみんなの話を適当につなぎ合わせて、自分の番を終わらせる。
会議に参加していなかった陪審員11号(豊川悦司)は、「有罪の場合でも執行猶予がつく、どうせ刑に服さないなら無罪でいい」という合理的な意見を出す。
投票の結果、なんと有罪が2票になっていた。しかし合計が13票になっており、相島のズルが発覚する。しかし村松(9号)が相島(2号)の味方につき、有罪に寝返る。・・仕切り直しで休憩となる。
休憩中に、横綱になるのは、貴花田か若花田か・・くだらない話になる。
陪審員12号(加藤義博)は、被害者が自らトラックに飛び込んだのではないかという仮説を立てる。
最後まで相島(2号)は被告人と自分を捨てた妻を混同し納得せず、自分の意見を押し通そうとする。しかし豊川(11号)に「ここで裁かれているのは被告で、あなたの奥さんじゃない」と指摘され言葉を失う。
全員がなんとか納得し、「無罪」で決着し帰ろうとする。(陪審委員長:塩見)